PCOS(多嚢胞性卵巣)は、排卵しづらい原因の一つで、女性の20〜30人に1人の割合でみられます。
PCOSの原因は完全に解明されているわけではありませんが、脳下垂体から分泌されるホルモン(FSH、LH)と卵巣から分泌されるエストロゲンとのバランスの乱れや、インスリンがうまく働かないこと(インスリン抵抗性)が一因と考えられています。
加えて最近では、PCOSと腸内環境の関係が注目されています。
詳しくは「多嚢胞性卵巣症候群と腸内環境は関係する」をお読みください。
また、
つまりPCOSを予防・克服するためには、
・ホルモンバランスを乱さない=ストレス発散
・食生活を整える
・体重管理
が大切になってきますが、その他に、マイタケの成分であるグリスリンが有効との研究発表があり、実際に不妊治療専門クリニックなどでも使われていたりします。
詳しくは「排卵しづらさとPCOSとインスリン」をお読みください。
PCOSは決して珍しい症状ではありませんが、無排卵不妊の約8割はPCOSが原因とされているので、妊娠を考える場合大きな問題です。
治療としては、排卵誘発剤のクロミッド(クロミフェン)を処方されますが、効かない場合もありますし、効かないからと言って量を多くすると、子宮内膜が薄くなってしまう副作用が出ることがあります。どうしても効かない場合は、タイミングや人工授精ではなく、体外受精や顕微授精の高度生殖医療で治療していくことになります。
自然妊娠を目指すのであれば、生活習慣の改善やサプリメント利用などで、対応していきましょう。