山芋抽出物とは、懐山芋と呼ばれる中国皇帝にも献上され続けた最高峰の山芋から抽出されたジオスゲニンという成分です。
中でも、中国産の山芋には8%のジオスゲニンが含まれています(なお国産山芋には1%しか含まれていません)
山芋は山薬として、古くから滋養強壮を始めとした様々な漢方薬に利用されてきました。
この山薬の有効成分の1つは、ジオスチンなどのジオスゲニン配糖体であり、古くからジオスゲニンは、滋養強壮に活用されています。
ジオスゲニンは、副腎皮質から分泌され後にテストステロンやエストロゲンなどの性ホルモンに転換するDHEAに、よく似た分子構造を持ちます。
そのため、からだの中にに入るとDHEAと似たような作用をすることが報告されています。
ヒト臨床試験では、ジオスゲニンを含むヤムイモの摂取させることで、女性ホルモン量の上昇が確認されています。
ジオスゲニンの毒性は非常に低く、ホルモン異常のような重篤な副作用も確認されていません。
またジオスゲニンの摂取により、閉経女性のDHEAやエストロゲンの値が上がったという報告もあり、性ホルモンの産生力アップの効果が期待されます。
そのため、副作用の可能性が極めて低い安全な植物性ホルモン素材として、日本では認可されていないDHEA代替素材の1つとしても活躍しています。
ちなみに・・・
DHEAは、海外ではサプリメントとして市販されていますが、日本では「医薬品」指定であり、サプリメントとして販売することが法律で認められていません。
また、個人輸入等でDHEAサプリメントを入手できてもその扱いは難しく、クリニックでも、高度生殖医療において良好卵が得られない方、早発卵巣機能不全(早発閉経)など、医師が必要と認めた場合のみ処方されています。
それに比べて、ジオスゲニンは、DHEAと分子構造が似ているため体内ではDHEAと同じような作用があり、かつ、安全だということで、広く使われているのです。