きららさんからの質問
Q39歳からクリニックで不妊治療を始め今年で5年、44歳になろうとしています。
最近は顕微授精にトライしていますが、なかなか結果がでません。
年齢も年齢なので本当に焦りますが、毎日妊活のことばかり考えてしまって、それも辛いです。
その辛さからの逃避なのでしょうか、最近やたら眠いのです。
自分のからだなのに、もうどうしていいかわかりません。
A自分のからだなのに思うようにいかないのは、年齢関係なく人間の、いえ、生きとし生けるものの共通の宿命だと思います。
自然の摂理といいましょうか。
ただ人間は少しだけ高度な動物なため、知恵や意思、感情を持っています。そのため自然の節理についても、思い考え、なんとかしようと頑張る・・・ある意味、他の生物より「ややこしい」存在なのかもしれませんね。
自分のからだをコントロールできれば、これほど嬉しいことはないでしょう。
病気もすることはないし、怪我もすぐ治せるし、老化だって止めることができるかも。
でも、ある程度まではできたとしても、完全に自分の意のままにすることはできません。
それは、この先もずっと変わらないのではないでしょうか。
恐らく、人間が自分のからだを完全にコントロールできる日はこないと思います。
だってそれができてしまったら、地球上に人があふれてしまいます。
残念なのですが、からだは思うとおりにならない、ということは受け止めないといけないと思います。
50歳をめでたく超えた私は、今、本当にそれを実感しています。
受け止めないければ、悲しいばかりだからです。
だからと言って、あきらめるのではありません。
所詮死ぬまで、自分のからだとは付き合っていかなくてはなりません。
意のままにできないにせよ、ある程度まで、元気に動いてもらわないといけませんし、やっぱり自分のからだは可愛いもの。
きらら様は今まで妊活のために、ご自身ができることをすべて、一生懸命心を込めてなさってこられました。
今はまだ成就できていないかもしれませんが、きらら様のおからだは相当頑張ってこられたのではありませんか。
それは本当にすごいことです。
ぜひ、ご自身のおからだを褒めてあげてください。
そして、もしよかったら、今度は「しばらくの間」で良いので、妊活から離れて、純粋にご自身のからだが喜ぶことをなさってみませんか。
つまり、きらら様ご自身が本当に心から楽しめることを、しばらくの間してみるのです。
ホルモンの十分な分泌のために大事な自律神経のバランスは、活動だけではだめで、同じ量の「休み」も必要です。
「一生懸命」と同じくらい「快」も必要なのです。
今までの「一生懸命」の分、「快」をおからだに施してあげてほしいなあ、と思います。
眠いのも、もしかすると、からだが「休み」を求めているからかもしれません。
季節の変わり目、ということも関係してくるでしょう。
それは決して悪いことではありませんし、むしろ、からだにとって必要なことではないでしょうか。
なので無理せず、このペースの上にご自身のペースを作ってみてもいいかもしれませんね。
例えば「6時半起床、7時朝食、12時昼食、17時からお買い物、犬の散歩、19時から食事を作って、20時に晩御飯、22時までに片付け・・・」ということであれば、「じゃあ、9時から10時までワンちゃんにお供してもらってウォーキングタイム!」とか「2時から3時までは、どこかの掃除!そして3時から5時までは、夜の睡眠が足りないからお昼寝!」など、自分で自分の時間を作ってしまうのです。
眠気に負ける前に動き出してしまうと、眠気も飛んでいってしまうのではないでしょうか。
もうすでにやっておられるかもしれませんが、よかったら試してみてくださいね。
私事ですが、50歳を迎えた時、人生の折り返しが過ぎたんだと心から実感しました。
それは40代の時には感じたことがない想いです。
今までもそう思っていましたが、一層切実に「一瞬一瞬を大切に生きなければ」と思いました。
とはいえ、正直、すぐにそれを忘れてしまって、今だに一喜一憂、ああすればよかった、こうしたらよかった、という後悔にまみれてしまいますが(汗)、でもやはり人生は有限です。
そして、その年にしかできないことがある。その年だからこそできることがある。
毎日悔いなく、そしてできれば楽しく!生きていきたいですね。
いえ、生きていくぞ!!
日本不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 松村恭子
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