妊活ブログ:日本先天異常学会から葉酸サプリ摂取の呼びかけ

不妊カウンセラーマツムラの妊活アドバイス

妊活ブログ:日本先天異常学会から葉酸サプリ摂取の呼びかけ

こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。

ようこそ、妊活ブログへ!どうぞ今回も最後までお付き合いくださいね。

今回、日本先天異常学会から「葉酸サプリメントの摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクを減らしましょう」という声明文が出されましたので、ここでご紹介させていただきます。

日本先天異常学会は、1961年、「先天異常の問題は基礎医学と臨床医学にまたがる学術的なアプローチが必要である」との考えに基づき設立され、解剖学、病理学、薬理学、衛生学などの基礎医学研究者と、小児科、産婦人科、外科、整形外科、眼科などの臨床各科の研究者が集まる、学際的な学会です。

以下引用させていただきます。

日本先天異常学会のメッセージ

葉酸サプリメントの摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクを減らしましょう

日本先天異常学会は、神経管閉鎖障害(脳や脊髄の障害)の発症リスクを低減するために、次のメッセージを発信します。

妊娠を計画する女性、妊娠が考えられる女性は、妊娠前4週から妊娠12週まで葉酸サプリメント400マイクログラム=0.4mg/日を摂取することで、お子さんに神経管閉鎖障害が起きる可能性が減少します。

また、ご家族の中に、神経管閉鎖障害患者を持つ方と、過去に神経管閉鎖障害を持つお子さんを妊娠した経験がある方は、ハイリスク群と判断されます。
(神経管閉鎖障害を持つ児を妊娠する可能性が比較的高い)

ハイリスク群の方は、医師の管理下での葉酸摂取が必要となりますので、医療機関で相談してください。

神経管閉鎖障害(二分脊椎、無脳症、脳瘤)は、妊娠6週頃(受精後4週頃)に発症し、脳と脊髄の働きを障害します。

このうち二分脊椎は、多くが出生後に治療を必要とします。

生後早期の背中の手術治療に続き、水頭症、歩行障害、排泄障害などの治療に加え、生涯にわたるリハビリテーションが必要になります。

また、無脳症は生まれても生命の維持が難しく、脳瘤では瘤を取る手術をしても神経学的障害が残る可能性があります。

神経管閉鎖障害は、水溶性ビタミンの一種である葉酸の摂取により、疫学的に発症リスクの低減が示された先天異常です。

1991年に英国から臨床研究が報告されました。

過去に神経管閉鎖障害を持つ児を妊娠したハイリスク群の女性に葉酸4mg/日を投与したところ、次子での再発防止効果が72%にのぼりました。

その後1999年には、中国の初産婦の葉酸サプリメント0.4mg/日の摂取が、同様の低減効果を示したことが報告されました。

本邦においては、2000年に厚生省(現厚生労働省)が、妊娠を計画する女性に対し、栄養バランスの取れた食事(葉酸量0.4mg/日)に加えて、栄養補助食品からの0.4mg/日の葉酸摂取による、神経管閉鎖障害の発症リスク低減について通知を出しました。

1日全体での摂取量が1mg程度(体重55kgとした場合)であれば、過剰摂取とはなりません。

しかし、妊娠女性の葉酸サプリメントの摂取は10-20%に留まり、神経管閉鎖障害の本邦発生率は減少傾向が示されていません。

日本先天異常学会は、先天異常の発症リスクを低減する活動により、国民の健康と福祉に貢献したいと願っています。

妊娠については、人間の英知が追いつかないところがまだまだ残されています。

つまり、ある意味偶然性が高い領域です。

ただ、長年の研究や臨床により、リスクを減らすためにすべきことがいくつかわかってきました。

その一つが、妊娠前からの葉酸の摂取です。

妊活においてはとかく、自分のからだがいかに妊娠しやすい状態になるかに焦点が行きがちですが、と同時に、授かる新しい命の健康のために何ができるかを、考えないといけないのです。

妊活時点で、すでに母業は始まっています。

その一つとして、葉酸の摂取は欠かせないものです。

▼参照:
日本先天異常学会のメッセージ
葉酸サプリメントの摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクを減らしましょう

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