こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。
ようこそ、妊活ブログへ!
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
まず取り上げるのは「男性ホルモン」。テストステロンですね。
最近、男性不妊のご相談が多くなってきましたが、その中でも多いのは、やはり精子の運動率や数のこと。
精子の運動率が悪い、数が少ない、というのは、実はいまやそんなに珍しい話ではないのです。
でもそういうご相談が増えているのはなぜか、わかるような気がします。
その辺りを今回はお話したいと思います。
テストステロンが増えると作られる精子
思春期を迎えると、男の子は徐々に「男性」へと変化していきます。
声変わりをし、陰毛がはえ、女性への興味が湧いてきます。
それは一人の大人の男性への成長ですが、なぜそうなるのか。そう、テストステロンのせいです。
テストステロンの濃度は、生まれてきたときにはほぼ0ですが、生後6ヶ月の間に一旦上昇し、その後思春期までとどまります。
思春期を迎えると、いよいよテストステロンは本格的に分泌され、まずは精巣の発達を促します。
その後、陰茎が大きくなり、筋肉量が増え、声変わりがおこり、毛が生えてきますが、精子も、このテストステロンの上昇の時期に作られていくのです。
つまり、精子はテストステロンの影響を大きく受けているのです。
加齢によって減っていくテストステロン
女性のエストロゲンが急激に減り、それが更年期障害を引き起こすことはよく知られていますが、男性のテストステロンも加齢とともに減っていきます。
その減り方が女性ほど急激ではないため、からだには出にくいですが、テストステロンが減る、ということは男性にも更年期があり、最近では女性のように、からだの不調を訴える男性も多くなってきました。これを男性更年期障害(LOH症候群)と言います。
男性と女性の更年期障害の一番の違いは、区切りがあるかないか、です。
女性の更年期障害は、閉経の約5年前後と比較的分かりやすいですが、男性更年期障害は、人によって出なかったりしますし、出た場合そのスタートが「いつ」とはっきりしていません。
なので、女性の場合は自覚しやすいので、対処もしやすいですし、同じ年代に同じ悩みを抱えている方も見つけやすく、相談する環境も整い始めています、
しかし、男性の更年期障害は、いつ襲われるか分かりづらいですし、個人差も大きいし、いつ終わるかわかりません。
また、まだあまり知られていないこともあり、悩みを打ち明ける場所がなく、一人でかかえてしまうことが多いです。
その点については、女性よりもやっかいといえるでしょう。
(画像は 一般社団法人 日本内分泌学会 様よりお借りしました)
テストステロンが減るとなりやすいこと
このように、テストステロンが少なくなると、精子の状態に影響が出てきますし、射精障害や勃起不全など性交渉に支障を及ぼすこともあります。
また男性更年期障害の症状として、肥満や糖尿病、うつ病やアルツハイマー病のリスクも高まってしまいます。
でも実際は個人差が大きく、80歳の老人でも40歳の人より高いこともあるそうです。
ではその違いはどこからくるのか。それは「脳」にあります。
※大東製薬工業株式会社様が男性更年期のセルフチェックリストを作成されています。
よかったらチェックしてみてください↓
テストステロンは脳で作られる?
テストステロンが分泌される仕組みは、実は女性のエストロゲンと同じです。
つまり、脳の「視床下部」というところが司令をだして脳下垂体から「FSH」と「LH」が分泌され、そのバランスでテストステロンが産生されているのです。
なので女性同様、ホルモンのバランスがうまく調整されていないと、テストステロンは分泌されませんし、精子も作られないのです。
逆に言えば、ホルモンのバランスが整っていれば、テストステロンは分泌され、精子も作られ更年期障害も起こらない、ということ。
ではそのホルモンバランスを整えるためには、どうしたらいいのでしょうか。
テストステロンを増やす方法
実はそれは、そんなに難しいことではありません。日常生活が鍵を握っています。
つまりは「食事」「運動」「睡眠」「ストレス緩和」です。
あれ、これ、どこかで聞いたことがあるような・・・そうです、女性の妊活で気をつけることと同じなのです。
まずは「睡眠」。「睡眠時間が短い人はテストステロン値が低い」という研究結果もあります。
そして「食事」。たんぱく質が不足していないでしょうか。また、活性酸素が一番良くないので、抗酸化作用の高い食べ物やサプリメントを摂るのも大切です。
「運動」で筋肉に刺激を与えると、テストステロン値が高くなることが確認されています。また筋肉がつくと血流が良くなり、免疫力が上がって、からだ全体が安定し、ホルモンバランスが整うようになります。
また太るとテストステロンの値は下がる傾向にあるそうです。
そして「ストレスの緩和」。もしかすると、これが一番大切で難しいかもしれません。特に30-40代は働きざかり。仕事からストレスは相当なものです。
ただここで、まともにストレスの根源をどうにかしよう、としても、自分ひとりの力ではどうしようもないことがほとんどです。逆にそれはしないほうがいい。
ではなくて、ストレスをうまくかわすこと。これが重要です。
例えば、昔好きだった趣味やスポーツを再び始めてみる。深酒にならない程度に気心のしれた友達と語り合う。カラオケもいいでしょう。
そのように、ストレスを根源を一瞬でも忘れる時間を作ることです。
そうやってストレスを回避することが、テストステロンの分泌を高めることにつながります。
女性の妊活にとって女性ホルモンのエストロゲンが大切なのと同じく、男性の妊活にとっても男性ホルモンのテストステロンは重要です。
そしてその対処方法の基本は男女とも、日常生活にあります。
日常生活を充実させることで、エストロゲンもテストステロンも、しっかり分泌させることができるのです。
「最近、旦那が元気ないけど大丈夫かな・・・」「最近、自分、元気ない・・・」と思われたら、まずはその方の生活を振り返ってみましょう。
どこかに突破口があるはずですよ。
アグリマックスが助けになるかも → イソラ