卵巣予備能とは、卵巣にある卵胞の数とその質を総合的に見るもの、その低下は、不妊の原因の一つとされています。
卵子の質の維持に重要な役割を担っていると考えられている、エネルギー産出器官のミトコンドリアが、この卵巣予備能の低下に関わっている可能性があります。
その場合、卵子を取り巻く卵丘細胞の機能に、ミトコンドリアが重要な影響を及ぼしているのではないかと考えられ、研究が開始されました。
2013年から2014年にかけて、顕微授精を受けた47名の女性から74個の未熟な卵子の提供を受けて、観察研究を行いました。
女性は、卵巣予備能が低下している26名と、正常な卵巣予備能を有する21名の2つのグループに分けられました。
この2つのグループにおいて、卵子のミトコンドリアの含有量と卵丘細胞のミトコンドリアの含有量を調べたところ、以下の3つの点においてミトコンドリアと卵巣予備能が関わっていることが明らかとなりました。
1.卵子におけるミトコンドリアの含有量
2.卵丘細胞のミトコンドリアの含有量
3.細胞内代謝や細胞分化に密接に関連しているPPARGC-1Aという物質の卵丘細胞の発現
この3つ全ては、卵巣予備能が低下しているグループにおいて、卵巣予備能が正常のグループより有意な低下を示しました。
つまり、ミトコンドリアと卵巣予備能は関係しており、具体的には、卵丘細胞のミトコンドリアの産生低下が、卵子の発育能の障害と相関する可能性が示唆されました。
Relationship between diminished ovarian reserve and mitochondrial biogenesis in cumulus cells
L.Boucret, J.M.Chao de la Barca, C.Moriniere, V.Desquiret, V.Ferre-L’Hotellier, P.Descamps, C.Marcaillou, P.Reynier, V.Procaccio, and P.May-Panloup
Hum Reprod.2015 Jul;30(7):1653-1664
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