こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。
ようこそ、妊活ブログへ!今回も最後までお付き合いくださいね。
さて今回のお話は、移植後について。
「移植後、温めるとよくないって聞きましたが・・・」というご質問を、しばしば頂戴します。
ネットで検索してもいろんな意見がありますから、判断に困りますね。
中には、「受精卵が傷むのでは・・・」と心配されている方もいらっしゃいますが、本当のところはどうなのでしょうか。
着床には低温よりも高温が有利
そこで、現役の不妊治療専門医に単刀直入に聞いてみたところ、次のようにお答えいただきました。
高温期という概念からすれば、着床には「低温よりも高温」のほうが有利なのだと思います。
精子が高温に弱いというのは、有名な事実ですが、それを深部にある子宮内の胚にまで適用するのは、いかがなものかと思います。
深部温度は、体表温度とはまた違う次元の話ですから。
個人的には、「冷やさないようにする」が正解だと思います。
温める事を胚移植後に控える理由はないと考えます。
着床は高温期に起こります。
それはつまり、からだのしくみとして、着床に低温は適さない、ということです。
なので、少なくともからだを冷やすことは、着床には不適合。
また、からだが冷えていると自覚がある場合は、やはり温めた方が良いでしょう。
とはいえ、からだから汗が出るくらい温めるのは、いかがなものでしょうか。
からだが疲れてしまってエネルギーがなくなるのであれば、それは着床にとってよい影響を及ぼしませんね。
過ぎたるは尚及ばざるがごとし、です。
温めるというより血流アップ
複数の医療機関から、移植前後にサンビーマーいう遠赤外線温熱治療器を使うと、卵巣周辺の血管の血流が改善され、胚盤胞到達率が高くなり、着床し妊娠が維持された、との研究結果が発表されています。
遠赤外線の医療機器は、からだを単に温める、ということではなく、遠赤外線の仕組みを利用して、からだの中で熱エネルギーを作り出し、血流を改善するものです。
血液によって、栄養素やホルモン、酸素、そしてお薬の効果など必要なものが各臓器に運ばれますから、その血流が滞ってしまえば、当然必要なものがいきわたらなくなり、臓器はうまく機能しません。
卵巣も子宮もしかり。
また、子宮内膜は毛細血管のかたまり。その血流が良い=フカフカのベッド、となります。
そして、受精卵と子宮内膜は、お互いにコミュニケーションをとりながら着床を進めていきますが、それは血流に媒介としています。
つまり、血流が悪いと、必要なものは届きませんし、お互いのコミュニケーションも悪くなって、着床や妊娠が維持されない、と言う結果になってしまうのです。
血流がアップすると、温かく感じます。
そういう面においても、移植後温めることは悪いことではありません。
むしろ、卵巣や子宮の血流を上げ、より着床しやすい環境を整えることにつながってくると考えられます。
なお、いくら外から温めても、受精卵が「煮卵」になることはありませんよ!
その前に、貴方の肌が焼け爛れてしまいます。貴方の方が危険!?