こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。
ようこそ、妊活ブログへ!
今回もぜひ最後までお付き合いくださいね。
さて、皆様ご存知の通り、卵子と精子が出会い子宮内膜に着床するまでには「卵子が卵巣から排卵し、精子が卵管を遡り、卵子と精子が出会って受精し、卵管をくだり、子宮へ行き着き、内膜に着床する」という過程を経ることになります。
つまり卵管が通っていないと、精子が遡れず受精できない、ということになり妊娠の成立を阻みます。
ただ現代の医療技術においては、卵管に問題があった場合は体外受精や顕微授精がありますので、安心です。
でも、自然妊娠やタイミング法、人工授精で妊娠を希望するならば、卵管はやはり関係してきますので、定期的な性交渉があって一年たっても妊娠しない場合は(35歳以上の方は半年)は、希望する妊娠の方法にかかわらず、卵管の検査含め検査をされた方がいいです。
厳しい言い方になりますが、もし卵管が詰まっていたりしたら、自然妊娠はいつまでたっても望めません。
それだけ時間を無駄にすることになります。
なので「なかなか妊娠しないな」と思ったら、まずは必ず検査をしてください。
そして問題の卵管は、大変炎症をおこしやすい器官です。
この卵管の炎症、つまり卵管炎は、卵管閉塞・狭窄、卵管周囲癒着、卵管水腫など、卵管の不具合を引き起こします。
また、卵管での炎症は、同時に卵巣への炎症に及ぶことがほとんどなので、卵管の炎症を放っておくと、卵巣内の卵胞、つまり卵子の成長にも大きく影響を及ぼしてしまいます。
なので、体外受精や顕微授精があるとは言っても、卵管は大切にしなくてはいけないのです。
なお、卵管炎の実態について、リプロダクションクリニック大阪の北宅弘太郎先生が、ご自身のブログでこのようのご報告されていらっしゃいます。
英国・バーミンガム、ブリストルからの疫学調査により、35-44歳の女性の16.1%が卵管炎を発症していることが明らかになった。
10.7%は単発性、3.7%は再発性(2回)、1.7%は再発性(3回以上)であった。
(Price MJ et al., Epidemiol Infect. 2017 Jan;145(1):208-215. )
われわれにとって大変貴重な報告である。
このように、思った以上に卵管炎にかかっている女性は多く、決して人事ではありません。
卵管炎の原因の多くは、大腸菌、ブドウ球菌、クラミジア、淋菌などの性感染症です。
なかでもクラミジアは、日本で最も多い性感染症で、性交渉によって感染します。
目立った症状がほとんどないため、検査をするまで気づかないことも多く、そのため知らずしらずの間にパートナーに移してしまいます。
なので要注意です。
かならず検査を行いましょう。
▼卵管炎
https://kounotori.nagaikiya-honpo.com/word/yogo75/
▼クラミジア感染症
https://kounotori.nagaikiya-honpo.com/word/yogo55/
▼参照
リプロダクションクリニック大阪 北宅弘太郎先生「着床不全・着床障害のブログ」
https://ameblo.jp/koetaro/entry-12251500050.html