クランベリーに含まれる“特別なポリフェノール”
クランベリーといえば、赤い実の鮮やかな色と独特の酸味が印象的ですが、実は健康の観点から注目される理由があります。それが「プロアントシアニジン(PACs)」と呼ばれるポリフェノールの一種です。
果物や植物にはさまざまなPACが含まれていますが、多くは「B型」と呼ばれるタイプ。たとえばブドウやリンゴ、カカオなどに多いのはこのB型で、シンプルな結合構造をしています。
一方で、クランベリーに含まれるPACはちょっと特別。「A型」と呼ばれる構造が主体で、B型の結合に加えて“もうひとつの結合(C–O–C結合)”を持つ二重のつながりが特徴です。
なぜA型が注目されるのか?
このA型PACは、尿路感染症(UTI)に関連して研究が進められてきました。特に大腸菌(E. coli)が尿路の粘膜にくっつくのを防ぐ作用があることが報告されています。つまり「細菌が張り付けないようにする」ことで、トラブル予防に役立つ可能性があるのです。
他の果実との大きな違い
まとめると、**クランベリーに多く含まれるPACは「A型」**であり、これこそが他の果実にはあまり見られない特徴。クランベリーならではの健康価値を支えるカギとなっています。