こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーの松村恭子です。
ようこそ、妊活ブログへ!
今回もぜひ最後までお付き合いくださいね。
先日、NHKスペシャルで、精子の特集がありましたね。ご覧になりましたか?
▼NHKスペシャル:ニッポン “精子力” クライシス
見逃した方も、ご安心ください。
2018年8月2日(木) 午前1時00分から再放送があります。
あいにく深夜。
睡眠も大事ですので、録画がいいですね。
それをご夫婦で観るかどうかは・・・少し微妙なところかもしれません。
男性の、生殖への反応は女性とはまた違うようで、そこには現代でも「男の沽券」というのがからんでいるように思います。
と、前置きはここまでにして、今回は、その精子に係る新しい情報を、二つお伝えしたいと思います。
精液所見に影響を与える因子
精子の運動率や数などの精液所見は実は「外見」判断であって、中身、つまり「質」がわかるものではなく、あくまでも外見がよければ質も良いだろう、という今までの経験則によるものです。(人間に置き換えたら、そうともいえないですが・・・つか、そう願いたいが・・・余談)
とはいえ、”精子力”を見るには、今のところ精液所見。
その精液所見に、明らかにマイナスの影響を与える因子が、2010〜2016年に18〜76歳の男性11,706名を対象とした調査で明らかになりました。それが
x年齢
x肥満
xアルコール
x喫煙
これらは今までにも言われてきたことですが、2,000人程度の小規模で断片的な調査ではなく、今回のような1万人を超す大規模で長期の調査で分かったのですから、確実性が高いです。
年齢については、男性の加齢は、精液所見を悪化させるだけでなく、染色体異常率を上昇させる、との報告もあります。
つまり、妊娠そのものもしづらい、また、妊娠しても流産してしまう確率が高くなる、ということです。
女性の年齢が問われることが多いですが、男性の年齢も精液所見に影響を及ぼす、つまりは妊娠しやすさに係っているということです。
ただ、年齢はどうしようもないこと。後戻りはできません。でも、肥満やアルコールの飲みすぎ、喫煙は、今から改善することができます。
できないことを嘆くのではなく、今できることをやりましょう。
精子は凍結すると受精機能が低下
2018年7月26日の日本受精着床学会での兵庫医科大産婦人科の柴原浩章教授による発表。
日本産科婦人科学会が公表するAID(非配偶者間人工授精)の実績を集計したところ、10年間にAIDが約3万2千件行われ、妊娠は1723件(5%)。そのうち流産は280件(16%)だった。
AIDは、夫が無精子症や乏精子症の場合に、健康な男性から提供された精子を用いて妊娠をはかるものです。
でもこの報告では、妊娠率は5%にとどまり、流産は16%に上る。
通常の人工授精(AIHの場合の妊娠率は平均7-9%とされていますので、逆に妊娠率が下がっています。
健康な男性から提供された精子なのに、なぜ?
それは、凍結が原因と考えられる、としています。
提供精子は感染症予防のためにいったん凍結されます。そのため受精する機能が落ち、妊娠率が低くなるとみられています。
通常の人工授精では、採精後洗浄・濃縮処理をし、女性の膣の中に戻しますので、凍結はしません。
浅田レディースクリニックの「不妊治療Q&A」によると、正常な精子の場合、精液を洗浄し、培養液中に入れて室温で置いておけば、2~3日経っても普通に精子が動いているそうです。
また、凍結融解すると運動精子数は40~50%くらいになるそうです。
やはり、凍結が精子の受精能に悪い影響を与えているようです。
▼参照:両角 和人のブログ
▼参照:浅田レディースクリニック 不妊治療のQ&A
監修:日本不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 松村恭子
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ながいきや本舗店長で日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの松村と申します。
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