「卵子の老化」とよく言われたり聞かれたりすると思いますが、もちろん女性だけではありません、男性の精子も老化します。
老化の最大の原因は「活性酸素」です。活性酸素は、細胞に損傷をもたらし、体内で有害な作用を引き起こします。
活性酸素が体に与える影響を「酸化ストレス」と言います。具体的には「酸化=体が錆びつく」ことです。
体内で発生する活性酸素とそれらを除去していく抗酸化物質のバランスが崩れると、細胞がダメージを受けます。それが酸化ストレスです。
卵子や精子の細胞ももちろん同様で、酸化ストレスに晒されるとダメージを受け、生殖機能が衰えてしまうのです。
精子が酸化ストレスを受けると、運動率低下や精子DNAの損傷が起こることにより、妊娠率の低下や流産率の増加につながることが分かっています。
例えば、男性不妊の原因の一つである精索静脈瘤は、血液が逆流することにより、精子を作る精巣に酸化ストレスがかかってしまい、その結果精液所見が悪化してしまいます。
酸化ストレスの原因は、ずばり「体に悪いことをしている」。
代表的なのは、タバコ、睡眠不足、運動不足、肥満、食生活の乱れ、です。
不健康な生活をすればするほど、酸化ストレスが溜まっていき、老化が加速してしまいます。それに伴い、卵子の質も精子の質も低下してしまいます。
逆に「体にいいこと」は、少しでも老化を食い止めることができるでしょう。
健康的な生活や抗酸化物質を摂ることで、抗酸化力が上昇・酸化ストレスが低下し、男性ならば精液所見が改善する可能性があります。