こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。
ようこそ、妊活ブログへ!
どうぞ最後までお付き合いくださいね。
さて今回は「妊活中のカフェイン」について。
妊活中や妊娠中のカフェイン摂取については、ネットを探すといろいろな意見があって(中には”都市伝説”っぽいものも・・・)どれが本当か判断しかねます。
ながいきや本舗のお電話相談でも多い質問で、そんなお声を受けて、ながいきや本舗では妊活カフェインレスコーヒーのご紹介もしておりますが、本当のところはいったいどうなのでしょうか?
今回、私が所属する日本不妊カウンセリング学会の養成講座(といっても、不妊カウンセラーの資格をすでに取った者が更なる勉強のために参加する勉強会でもあります)で、カフェインについての話がありましたので、ここでお伝えしようと思います。
なお日本不妊カウンセリング学会は、実際に不妊治療に携わっている専門医や看護師の方々、施術者などで構成された会。
養成講座で講演される先生も、すべて現役のドクターや専門家です。
よって、そこで発表される全ての情報は、最新且つエビデンスがあるものです。
参考文献:
Optimizing natural fertility:a committee opinion
Practice Committee of the American Society for Reproductive Medicine in collaboration with the Society for Reproductive Endocrinology and Infertility
Fertil Steril.2013 Sep;100(3):631-637
妊娠前・妊娠中、一日1-2杯のカフェインの摂取は、妊孕性にも妊娠にも影響を与えない
一日3杯以上のコーヒーでカフェインを含むコーヒーとカフェインを含まないコーヒーを比較した場合、分娩週数や胎児の出生時体重及びその他の胎児の身体測定の値に、差は認められなかった。
また、妊娠前あるいは妊娠中において、一日1-2杯のカフェインの摂取は、妊孕性にも妊娠の結果にも影響を与えないものと推測される。
なお、男性のカフェイン摂取は、精液所見にネガティブな影響を与えない。
一日のカフェイン摂取量が500mgを超えた場合、妊孕性は低下する
一日のカフェイン摂取量が、5杯以上のコーヒーに相当する500mgを摂取した場合は、妊孕性は低下し、そのオッズ比(※)は1.45と報告されている。
妊娠中のカフェイン摂取が、一日2-3杯以上、すなわち200-300mgの摂取では、流産のリスクを上昇させる可能性ががるが、先天奇形のリスクには影響を与えない。
※オッズ比:ある事象の起こりやすさを、2つの群で比較して示す統計学的な尺度。「オッズ比が1」とは,ある事象の起こりやすさが2つの群とも同じということであり,「1より大きい」とは,ある群の方が事象の起こりやすいことを意味する。逆に「オッズが1より小さい」とは、ある群において事象が起こりにくいことを意味する。
このように、妊活中や妊娠中のカフェインの摂取は、一日2杯までなら大丈夫、ということです。
逆に言うと、コーヒーや紅茶が好きで、一日3杯以上飲みたいときは、カフェインレスのコーヒーや紅茶を選んだ方が良いですね。