加えておきたいのは鉄|妊活サポート専門ショップながいきや本舗

不妊カウンセラーマツムラの妊活アドバイス

妊活ブログ:加えておきたいのは鉄

こんにちは。
神戸の「島」(!)にある老舗妊活サポート専門ショップながいきや本舗の店長で不妊カウンセラーの松村恭子です。

ようこそ、妊活アドバイスブログへ!

ぜひ最後までお付き合いくださいね。

体内で鉄分が不足すると貧血になる、というのはお聞きになったことがあると思います。

貧血とは、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンが減って体内が酸欠になる状態です。

ヘモグロビンは、血液の赤い色素を作る赤血球の主成分で、鉄を含む「ヘム」とたんぱく質である「グロビン」が結合したものです。

ちなみに、ヘモグロビンの役目は肺で酸素を取り込んで、全身に運ぶという酸素運搬役です。

ヘモグロビンが減ると血液のその酸素運搬能力が低下し、臓器・組織が低酸素状態になります。そのために、倦怠感を感じたり顔色が悪くなったりなどの諸症状が現れます。

ヘモグロビンの減少の原因が今回話題の「鉄」不足です。

日本人の貧血の原因のおよそ30~50%は鉄分不足が原因といわれています。

体内に貯蔵される鉄

実は、人の体内にはおよそ4,000mgの鉄分があります。

そのうち70%は赤血球のヘモグロビンにありますが残りの30%の内訳は肝臓や脾臓にある貯蔵鉄25%と筋肉や皮ふにある組織鉄5%です。

鉄分が不足し始めるとまず、貯蔵鉄から補う仕組みになっているので鉄不足になっても急に貧血の症状が出るわけではありません。

でも、当然ながら貯蔵鉄のストックがなくなると本格的に貧血の症状が現れます。

それから慌てて鉄分を大目にとっても血液中の鉄不足は改善されますが貯蔵鉄が不足した状態はしばらく続きます。

なので、貯蔵鉄のストックが少なくなる前に鉄分を必要量摂っておくことが大切です。

鉄の一日の推奨量は?

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2015年版)によると、30歳~49歳の女性の場合

月経がない通常時 6.5mg
月経中      10.5mg
妊娠初期 9mg(通常時+2.5mg)
妊娠中期・末期 21.5mg(通常時+15.0mg)
授乳期 9mg(通常時+2.5mg)

とされています。

一方、鉄の体外への排泄は汗や髪から一日1mg、さらに女性の場合は、一回の月経で15~50mg排泄します。

しかし、実際は、30-49歳の女性の鉄の充足率は60%。

つまり、女性のほとんどが鉄不足であり貧血気味であるといえるのです。

鉄不足と妊活の関係

このように、女性のほとんどが鉄不足であるといわれていますが肝心の妊活面から見ると鉄不足のなにが悪いのでしょうか?

鉄分が減るとヘモグロビンが減ります。

そうすると、血液の酸素運搬能力が低下し卵巣や子宮に必要な酸素が運ばれません。

また、ハーバード大学の調査によると鉄分のサプリメントを摂っている女性はそうでない女性に比べ排卵障害による不妊のリスクが40%も低い、という結果がでました。

その理由は、鉄が卵子の成長に大きく関わりさらに受精後の胚が活発に細胞分裂し増殖する際のDNA合成やそのためのエネルギー産出のために多量の鉄が必要とされるからです。

さらに妊娠中・出産後も

無事妊娠が成立してもそこから更に鉄分は重要になります。

鉄は成長に必要な酸素を運び脳神経の発達に関わっているのですでに妊娠初期から、赤ちゃんの成長や胎盤形成のためにたくさんの鉄が必要になります。

また、妊娠中・後期では母体の血液量が普段の1.5倍くらいになりお腹の赤ちゃんもますます大きくなるのでさらに多くの鉄が必要となってきます。

大きくなってから生活習慣病になりやすいと言われている低出生体重時(出生時の体重が2,500g未満)の原因の一つにも、母体の鉄分不足が挙げられるそうです。

妊娠後期または出産時に母体のヘモグロビンの濃度が高いほど、出生時体重が多いこともわかっています。

さらに出産後、赤ちゃんは母乳から鉄分を摂取して成長を続けますがその鉄分は、ママの血液から母乳へ優先的に取り込まれますので、ママが必要量の鉄を摂っていないと、ママ自体が貧血になりやすく赤ちゃんへも必要な鉄分が送れないということになります。

鉄分不足を解消するには

鉄不足を解消するには、サプリメントや錠剤が真っ先に思い浮かぶかもしれませんがやはり基本は、日頃のお食事です。

鉄分は肉や魚類などに多く含まれる「ヘム鉄」と野菜やチーズ、貝類などに多い「非ヘム鉄」がありますが、非ヘム鉄はヘム鉄に比べ吸収率が低いので、動物性食品やビタミンCと一緒にとると吸収率がアップします。

また、鉄分だけ、というのではなくビタミンB6、ビタミンE、ビタミンB5、葉酸などのビタミン類やカルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅などのミネラルなどと一緒にバランスよく摂ることも大切です。

その上で、足りなければサプリメントや錠剤で補うとよいでしょう。

このように妊活、妊娠中、出産後、といずれの場合も必要な「鉄」。

もし妊活中で、うまくいかないな・・・と思ったときは、自分の鉄分を見直してみると良いかもしれません。

また、妊娠したから突然鉄分を摂るというのは、少し遅すぎなような気がします。

これから待っているマタニティーライフのためにもぜひ今から十分な鉄分摂取を心がけてくださいね。


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