ながいきや本舗は2001年に妊活サポートを始めました。
当初から、来ていただく方のほぼ100%が女性の方でしたが、今は、約25%は男性(30代~40代)です。
20年前は「妊活」という便利な言葉もありませんでしたが、「妊活」のワードが普及するにしたがって、男性の妊活への参加意識も飛躍的に高まっていると感じます。
妊活に行き詰った時などに女性任せにせず、自分でできることにトライしてみてください。
妊活はいつも二人で!
男性の精子は、女性の卵子とは決定的に違うところがあります。
それは、精子は毎日作られているということです。
卵子は、約700万個といわれる、生まれた時の卵子数をひたすら減らしながら年齢を重ねますが、精子は生殖年齢に達してからはどんどん更新されていきます。
加齢での衰えを生活習慣などの改善でカバーする事でもずっと長く元気でいられます。
最近ではよく知られるようになりましたが、男性側の不妊の原因は約50%。
正確には、男性だけに原因があるケースは約25%、男女に原因があるケースは、約25%、女性にだけ原因があるケースが約40%です。
男性の不妊原因の約80%を占めるのは、精子の不足。
ある調査によると、欧米人男性の精子数は40年前と比較して半減していて、日本人男性はそれらのデータと比較しても更に低い最低レベルとの報告があります。
活発に動く精子の数は加齢によって減少します。
WHO(世界保健機構)は、精子量、精子濃度、運動率など、自然妊娠するための精子の基準値を定めています。
この基準に合わせてみると、日本人男性の5人に1人の精子の数値は、WHOの基準を下回っているという事が分かりました。
以下は、WHOの精液検査マニュアルの下限基準値です。
この値は「1年以内にパートナーが自然妊娠した男性の精液所見」をもとに決められています。
精液量 濃度 運動率 運動精子濃度 直進運動率 生存率 正常形態率
1.4cc 1600万/ml 42% 3900万 30% 54% 4%
精子量、精子濃度、運動率などは、年齢が若いほど高い、ということが言えます。
つまり、加齢は精子力の低下を招く、と言い換えることができるのです。
20代男性では、活発な精子数は1.88億個、40代男性の活発な精子数は1.02億個と半減します。
運動率が低下する、直進性も劣る、DNAが損傷しているなど、卵子と同じく精子も老化していきます。
外的要因による、精子力の低下も世界的に深刻です。
ここ50年の劇的なライフスタイルの変化も大きく影響しています。
PC、スマホの使い過ぎ、デスクワークの増加による座る時間増加、睡眠時間の短縮、高脂肪食、肥満、ストレス、運動不足など上げるときりがありません。
身近な例では、膝の上でのパソコン作業や、サウナなど。
睾丸は精子を作る大切な機能を持っていますが、その機能を発揮する最適温度は32℃~33℃とされています。
精子は高温と酸化ストレスにとても弱いので、涼しく快適な環境を維持しておくことが大切です。
冒頭にも書きましたが、精子は毎日どんどん更新されています。
若い時よりも精子数を増やしたり、元気にすることは出来ませんが、あきらめることも全くありません。
精子を元気にするには、あなたが元気になること。
1.酸化ストレスに弱い精子のためには、喫煙習慣はきっぱりやめる。
2.飲酒も控える。深酒はやめる。
3.微量栄養素(ビタミン、ミネラルなど)を意識してバランスのよい食習慣を心がける。
4.適度な運動は欠かさない。長い距離を走るより、継続した筋トレ(無酸素運動)が有効です。テストステロンを増やしましょう。
5.自転車は前立腺に対するリスクがあります。長時間のライディングは要注意です。
6.禁欲は不要です。精巣に長くとどまった精子は酸化して老化します。新しい精子をどんどん作るためにも射精回数は多い方が望ましいです。
7.精子は毎日更新されています。一回の精液所見が悪くても、1~6 を改善して何度も検査してみてください。良い結果が現れますよ!