旦那様の大事な部分、しっかり見たことありますか?
男性不妊に悩む男性の20-40%に「精索静脈瘤」があるという結果がでています。
「精索静脈瘤」とは、精巣の静脈の血液が逆流しているために細い静脈が拡張して「こぶ(静脈瘤)」のようになってしまっている状態です。
「精索静脈瘤」があることが直接、男性不妊の原因の20—40%になっているということではありませんが男性不妊のかなり大きな原因の一つであることには間違いありません。
ただし、「精索静脈瘤」自体は特に病気という訳ではありませんし、治療をすれば完全に治ります。
逆に治療をしなければ自然に治癒することはありませんので妊活中の男性には注意が必要です。
この治療で不妊が全て解消されるという単純なことではないかもしれませんが、女性側に問題もなく、原因が不明などの場合には重要なチェック項目の一つになります。
「精索静脈瘤」のある男性に精子形成不全がなぜおこるか
そのメカニズムは完全には解明されていませんが、血流のうっ滞による精巣内の低酸素状態や陰のう内の温度上昇、精液や精子の酸化ストレス、などが、考えられています。
よって、この「精索静脈瘤」を治療すると高い確率で精液所見が改善します。
また精液所見は全く問題がないにもかかわらず結果が出ない、という男性の場合に妊娠率が上昇するという結果が出ています。
精子は見た目(精子数、運動率や直進率)だけが良ければ問題がない訳ではなくて、「量より質」、「見た目より質」が重要と言えます。
「精索静脈瘤」は発見もとても簡単ですので、一つの心配事を消す、と言うつもりで一度ご夫婦でチェックしてみてください。
ただ実際は、グレード1、2くらいだと女性がよく見ても、わからないかもしれませんが泌尿器科のお医者様なら、すぐわかります。
「精索静脈瘤」はグレード3くらいになればはっきり見た目で判断できます。
グレード1、2だと表面上の見た目だけでは分かりにくいのですが自分で触ってみればある程度わかるかもしれません。
左側の陰のうの付け根あたりにゴロゴロした感触があれば疑ってみてもいいと思います。
泌尿器科にいけばまず寝て触診、そして立って視診、3秒でわかる!とのこと。
これならば、男性もさほど苦痛ではないと思います。
実際には小学生くらいの男の子がお母さんに連れられて病院に来るケースも多いみたいですが、この理由はお母さんとお風呂に一緒に入って子供の静脈瘤に気がつくからだそうです。
また、子供の場合には少し痛みを感じる場合もあるそうなので、自分からお母さんに伝えて病院に来るということになります。
ちなみに、「精索静脈瘤」はほとんどが左側に発現します。
右側の精巣静脈は精巣から出ると直接大きな血管である下大静脈に入りますが、左側の精巣静脈は一旦腎静脈に入ります。
大きな流れの血管に入る右側は血液が流れやすく、小さな流れの血管に入る左側は血液の流れが滞りやすい、と考えられますので静脈瘤を起こしやすいと言えます。
「精索静脈瘤」は、痛みなどの自覚症状がある場合が比較的少ないのですが実は、一般男性の10-15%には存在し、「精索静脈瘤」を有する成人男性の20%が不妊に悩む、と言われています。
そんなに珍しいことではないのです。精液所見が不良で、触診や視診を受けられてない場合は泌尿器科に行って、精索静脈瘤がないか調べていただきたいと思います。
精子の問題は量より質、見た目より質
精子の問題は酸化ストレスとも大きな因果関係が指摘されています。
見た目の精液所見の結果だけで一喜一憂せず生活習慣を改めるなど酸化ストレスを消していくことも合わせて取り組むべきです。
女性の不妊原因と違い、男性の不妊原因には改善の余地が大きくあります。
これは、精子と卵子の生まれ方、造られ方の違いにも大きく関係しています。
卵子はみなさんご承知の通り生まれる前の原子卵胞がひたすら数を減らしていくだけですので、新しい卵は生まれません。
ところが精子は心臓の一拍のあいだに1500個作られるとも言われるほど、どんどん新しく作られています。
長期間貯めて酸化ストレスを受けすぎないようにするとか、生活の中の酸化ストレスを軽減する努力をするか、しないかで結果を大きく左右します。
不妊は他人事、女性の問題ではありません。
このように、自分やパートナーのからだを観察したり、触ったり、感じたりすることが、 大きな一歩となることがあります。
どうぞ自分のからだを、しっかりチェックしてあげてください。
そして何もなければ、毎日頑張っている自分のからだに 感謝の気持ちを送ってあげてくださいね。
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