こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。
ようこそ、妊活ブログへ!
今回もぜひ最後までお付き合いくださいね。
さて今回は「着床」について取り上げます。
「なかなか着床が維持できない・・・」というお悩みは、ながいきや本舗でも度々寄せられます。
着床が維持できない、つまり着床障害の原因は、受精卵側、母体側、双方で挙げられます。
受精卵側の問題は染色体異常ですが、これは偶然性が高く、それを調べるには着床前診断が有効なのですが、残念ながら日本では、まだ誰でも自由に受診できるわけではありません。
ただ、日本産科婦人科学会は2022年4月から、流産を繰り返すなどした人を対象に実施することを決めました。
▼こちらもご参照ください。
では母体側については、どうでしょうか。
リプロダクションクリニック大阪の松林秀彦先生のブログに、大変参考になることが書いてありましたので、ここで一部ご紹介させていただきます。
本論文は、正常胚が着床しない場合の可能性として、子宮内環境(着床環境)について述べたものです。
Fertil Steril 2016; 105: 841(米国)
要約:妊娠、出産が成功するためには、下記の条件が必要です。
1 適切な場所に胚が存在すること(胚の移植位置、胚が移動しない)
2 子宮内膜が着床できる状態であり、胚の成長速度と同期していること(着床の窓の一致)
3 子宮の形態や機能が適切であること
4 着床や胎盤形成を妨害する因子がないこと、着床に必要な因子の欠損がないこと
このような観点から、正常胚が着床しない子宮内膜側の要因として、下記のものが考えられます。
1. 子宮内膜症
2. 卵管水腫
3. 粘膜下筋腫
4. 慢性子宮内膜炎
5. 適切な位置へ移植できていない
6. 移植した胚が移動する
7. 着床の窓のズレ
8. その他
このうち、子宮内膜炎の検査については、こちらでもご紹介しておりますので、よかったらご参考になさってくださいね。
また「卵管水腫」ですが、私は一瞬「着床と卵管って関係があるの?」と思ったのですが、実はしっかり関係があるようです。
それについては、こちらでご紹介しておりますので、よかったらご参照ください。
「何回移植しても、なかなかうまくいかないのです・・・」というお声は本当に多いのですが、もしかするとまだやっていない検査があるかもしれません。
子宮内膜には受精卵を受け入れる期間があります。その期間以外では子宮内膜は受精卵を受け入れることが難しくなります。
参照:
松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ
https://ameblo.jp/matsubooon/