こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーの松村恭子です。
ようこそ、妊活ブログへ!今回も最後までお付き合いくださいね。
さて、体重と妊娠しづらさについては、以前からお話ししておりましたが( 太っていたらなぜ妊娠しにくいのでしょうか? )、こと「体外受精」に限ると、そうでもないようです。
米国生殖医学会(ASRM)の公式見解
1 多くの肥満女性および肥満男性は妊娠可能。
2 肥満女性は、卵巣機能不全、卵巣刺激への反応不良、卵子の質が低下、子宮内膜の機能低下、出産率低下をもたらす。
3 肥満女性は、妊娠に伴う合併症の頻度が母子ともに増加。
4 肥満男性は、生殖機能が低下する可能性がある。
5 ライフスタイルの改善が、男女ともにまず取り組むべきことで、その後適切な医療の介入(薬剤や手術)を行う。
6 Bariatric surgery = 肥満症手術(減量手術)は重要な選択肢のひとつだが、胎児への栄養を考慮し、術後1年は妊娠しない期間を設けるべき。
タイミング・人工授精と肥満
以上の米国生殖医学会の見解は、肥満だから妊娠できないわけではないが、肥満女性も肥満男性も、肥満が原因で生殖機能が低下するリスクがある、ということです。
つまり、タイミングや人工授精では、医療の手をあまり借りず、カップル本人が持つ妊娠力に頼る割合が多いので、肥満というリスクが大きく関係してくるというわけです。
なので、体外受精や顕微授精ではなく、タイミングや人工授精で妊娠しようと思うのであれば、やはり肥満は解消した方が、より妊娠しやすくなるといえます。
体外受精と肥満
一方、体外受精や顕微授精になると、少し話が違ってきます。
例えば卵巣機能不全であれば、それを解消すべく投薬を行いますし、採卵するのですから、自力で排卵する必要もありません。
子宮内膜の機能低下が考えられるのであれば、同じく投薬を行ったり、移植の時期を見ます。
つまり、カップル本人が持つ妊娠力がもし低下していたら、そこを補うのが体外受精・顕微授精なわけです。
肥満のリスクも、医療の手で解決しよう、ということです。
肥満は解消しなくてもよいのか
まとめると、タイミングや人工授精の場合は肥満が不妊のリスクとなるが、体外受精や顕微授精の場合は肥満を必ずしもリスクとならない、ということです。
ただ、いずれにしても、肥満のままだと、妊娠はできても妊娠中のトラブルのリスクも、無事に出産できるかどうかのリスクも高まります。
また、無事に出産できたとしても、その後の子育てがしんどくなる可能性も高いです。
そして心配なのが、肥満の原因である食事の内容が、そのまま生まれた子の食事の内容となり、わが子も肥満のリスクをかかえて生きていくことになりはしないか、という懸念です。
妊娠することがゴールではない、とよく言われますが、これは本当です。
妊娠はあくまでもスタートであり、その後の妊娠中、出産、子育て、と道のりは長い。
そこで一番大切なのは、健康です。
それを考えると、妊活中に、食生活や生活習慣を見直して適正体重にすることは、妊娠するためだけでなく、その後の親子の人生を豊かにするために非常に重要です。
ちなみに、適正体重とは BMI値が18.5以上24未満です。
※ BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
参照:
監修:日本不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 松村恭子
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ながいきや本舗店長で日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの松村と申します。
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