「山下レディースクリニック」は、神戸の三ノ宮駅から徒歩5分ほどの非常に便利な場所にある、可愛らしいクリニックです。
山下先生にはお忙しい中、熱心に語っていただき、心より感謝しております。
特に卵子の質のこと、血流改善の意味、治療方法の選択の仕方などのお話はとても勉強になりました。
そして、山下先生の優しいお人柄、熱意、治療に対する前向きな意欲などに心をうたれたインタビューでした!
治療のモットーは「できるだけ自然に」。お仕事をお持ちの方、できれば自然に近い形での妊娠を望まれる方、年齢が気になる方にぜひおすすめのクリニックです。
ながいきや本舗:まず、治療のコンセプトやクリニックの特色、患者様の傾向(年齢や地域他)などクリニックのことを教えてください。
山下先生:当クリニックは、この1月から12月の1年間におよそ450名の方が妊娠されましたが、そのうちの約6割の200余名の方々が、体外受精などの高度生殖医療ではなく、一般治療で妊娠されました。
基本的には、できるだけ負担の少ない治療で、それでできるならOK、できなければそこで高度生殖医療に進む、というスタンスでやっています。また、当クリニックの特徴は、医師が私しかいない、ということです。
医師が多数いらっしゃるクリニックは、機動力に優れていたり選択肢が多いという面があるかもしれませんが、その分、行く度に先生が違い、責任の所在がはっきりしなかったり、治療方針も先生によって変わることが起こりがちです。
しかし当クリニックでは、私が全責任を負い、治療方針が患者様一人ひとり一貫しています。
ながいきや本舗:山下先生は遠赤外線温熱療法を治療にも取り入れていて、研究発表なども積極的にされています。その1番の理由はなんでしょうか?
山下先生:当院で遠赤外線温熱療法を取り入れたのは、群馬のセキールレディースクリニックの関先生からすすめられたのがきっかけです。一台だけでしたが、導入は随分早かったです。
最初は少しずつ患者さんに使ってもらっていましたが、毎日使ったらどうなるんだろうと思って、患者様に毎日温熱治療としてサンビーマーを使ってもらったところ良い結果が得られ、これはいいのではないか・・・という手ごたえを感じています。
ながいきや本舗:
第55回日本生殖医学会(2010年11月)で発表されたサンビーマーを使用された患者様での、結果や効果について簡単に教えてください。
症例は5例と少なかったのですが、それまでさまざまな治療をしても妊娠に至らなかった患者様5名の方に、サンビーマーを貸し出して、毎日30分以上使っていただきました。
そして3周期目に、サンビーマー使用直後の卵巣近傍血管や子宮近傍血管の血管抵抗値を測ったところ低下する傾向が見られ、5名の方みなさん胚盤胞まで到達しました。
その後の高度生殖医療によって、2名の方が妊娠され当クリニックをご卒業、1名の方が妊娠はされましたが流産、1名の方が妊娠に至りませんでしたがすばらしい受精卵が採卵でき、残り1名の方は今も頑張っていらっしゃる、という結果となりました。
この結果から、やはり妊娠のためには血流が大切なんだろうと思います。サンビーマーなどの遠赤外線を使って、ずっとからだを温めていくと、何らかの改善効果が見られます。
妊娠できるかどうか、魔法のような方法はなかなかありませんが、多分、良い受精卵ができるかが一番大きなポイント、そして良い受精卵は良い卵子からできる、ということです。
もちろん卵子の問題だけではありませんが、卵子のファクターは随分大きな要因を占めると思います。
では良い卵子はどうしたらできるのか。そこが一番のネックなんですね。
それができたら、多分妊娠できる。
それができないから、体外受精を何回やっても妊娠できない、ということなのだと思います。
今の話は、一般不妊治療では難しい、体外受精に行かざるを得ない場合の話ですが、それでも一生懸命やってもなかなかうまくできない場合は、なんでできないかというと、良い受精卵ができない、良い受精卵ができないということは良い卵子が採れない、そしたら良い卵子をどうつくるか、おそらくそこが本当のポイントなんですよ。
そしてその一つの答えが、サンビーマーやサンマットによる温熱療法なんじゃないかと思うんですね。