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妊娠を希望しているカップルにぜひ知ってほしいこと

これは、妊娠したいと思っているカップルすべての方に知っていただきたいことです。

日本でも有数の不妊治療専門クリニックである「リプロダクションクリニック大阪・東京」の松林秀彦先生のブログの記事です。
松林先生は、国内外の論文やご自身の臨床を元に、生殖情報をわかりやすく説明する、生殖医療の第一人者、
プロ中のプロです。私もいつも勉強させていただいています。

以下は、2013年1月23日「不妊クリニック通院前にして欲しいこと」の引用です。
少し昔の話・・・ではありません。いまもスタンダードです。ぜひカップルでお読みください。

****(以下引用)************************************************

「子供が欲しいけどなかなかできない」という方に是非チャレンジして欲しいことがあります。
それは、「1ヶ月間、できるだけ毎日SEXをして下さい」ということです。本当は、1ヶ月と言わず3ヶ月くらいは毎日SEXして
欲しいと思います。それでもできなければ、不妊クリニックの受診をお勧めします。
実際、個人的に親しい方から相談を受けた時には、私はこの話からしています。それだけで妊娠される方も少なくありません。これは
プロとしての真面目なアドバイスです。

これにはキチンとした理由があります。

1 日本人は世界一SEXが少ない国民です。
SEXが最も多い国はギリシャで1年に138回、日本は最も少なくて1年に45回でした。これですと週1回もしていないペースです。
しかも、排卵日しか狙っていない方がほとんどです。この方法は、わざと妊娠しないようにしているように私には見えます。

2 排卵日のSEXは妊娠率が低いという事実も知って欲しいです。
「排卵日のSEXが最も妊娠の確率が高い」というのは正しくありません。排卵日の前日と前々日が最も妊娠の確率が高いのです。
なんと排卵日の4倍です。ですから、「排卵日しか」狙っていない場合には失敗します。

3 排卵日は月によって変わります。その月に選ばれる卵子によって育ち方が変化するからです。
しかし、生理不順の方も、閉経間近の方も、月経周期が長い場合でも短い場合でも排卵はほとんどの場合ちゃんとあります。
その排卵を無駄にして欲しくないと思います。

4 精子は毎日出せば、良い精子が作られることも是非知っていて欲しいです。
精子の数が少ない方は、禁欲期間を1日とした場合に最も精子運動率が良く、禁欲期間を0~2日とした場合に正常形態精子が最も
多くなります。
精子をためることにより精子の状態が悪化するのは、出さないと新しく精子を作るスペースができないことと、古い精子から活性酸素
が産生されることにより、精子および精子形成細胞にダメージ(DNA損傷)を与えることが要因と考えられます。

5 排卵後のSEXは妊娠率を増加する可能性があります。
確かに精子は必要ありませんが、精液への暴露によって調節性T細胞 (Treg)による免疫寛容となり、着床が促進される可能性が指摘
されています。排卵期に限らずいつでもSEXを行っているカップルで妊娠率が高いという報告もあります。
ですから、人工授精や体外受精の周期にもSEXを行う意義はあると考えています。

6 子宮後屈の方は、SEX後に10~15分程度うつ伏せに寝て下さい。精子が子宮に入っていくために必要な位置関係があるからです。

7 たとえば採卵日や人工授精の日など、ここぞという日の精子は結構状態が悪いものになります。
男性もプレッシャーを感じるからですが、指定された日にSEXができなくなってしまうこともしばしばみられます。女性も基礎体温
を気にしすぎて神経質になったりします。全ては、排卵日などをピンポイントに狙おうとするからです。心理的要因は決して侮れませ
ん。このような場合、あえて特定の日を狙わない作戦が奏功します。

以上のことを踏まえて、1ヶ月間文字通り「死ぬ気で」頑張ってみて下さい。

**********************************************引用ここまで

ながいきや本舗のご相談の中でも、そもそもSEXが少ない、するけれど妊娠しやすい時期ではない、という方も結構いらっしゃって、それではどうしたって妊娠できませんし、逆にきちんとSEXすれば妊娠できると思われますので、悩む前に、適切な時期にSEXしましょう。

ただ、排卵しづらい、卵管が詰まっている、精子の数が少ない、運動率が悪い、などがあると、SEXしても妊娠しづらいので、1ヶ月間文字通り「死ぬ気で」頑張ってみても妊娠しない場合は、まずは不妊の検査をカップルでしてください。

不妊検査は、一般的な婦人科の検査とは内容が違い、不妊治療専門クリニックで行われます。
少々敷居が高いかもしれませんが、本気で赤ちゃんが欲しいと思うのなら、時間も大切。
外科的な処置ですむものは、早くやっておきましょう。

なお、検査を受けたからといって、必ずしも治療しなければならない、ということではありませんので、ご安心を。

参照 : 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ
☆☆☆不妊クリニック通院前にして欲しいこと

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