こんにちは。神戸の妊活サポート専門「ながいきや本舗」店長兼日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの松村恭子と申します。
ようこそ、妊活ブログへ!
どうぞ今回も最後までお付き合いくださいね。
さて今日のテーマは「前立腺」。
前立腺は、このブログの読者の皆様にとっては、もう少し先の話、とか、全然ピンと来ない、とか、いずれにしてもあまり関係がないように思われるかもしれません。
ながいきや本舗はオープンの2001年以来ずっと、妊活相談を承っておりますが、ご存知の通り、初婚の平均年齢が男女とも30歳前後となり(平成28年厚生労働省人口動態調査によると初婚平均年齢は夫31.1歳、妻29.4歳、最も高い東京都は夫32.3歳、妻30.5歳)それに伴い、妊活カップルの年齢も上がってきていました。
そうすると、今までは妊娠を望むカップルになかった問題が浮上しやすくなるのです。
例えば、男性の泌尿器系の障害。
中には妊娠に「直接」は関係しないものもありますが、泌尿器は男性の生殖器官でもあるため、やはり影響を及ぼします。
決して見過ごす訳にはいかないのです。
その中の一つが、男性の前立腺。関係ないと思っていたら直面した、という可能性は十分にあります。
今回は「慢性前立腺炎」を取り上げます。今は参考程度かもしれませんが、知識としてもぜひご一読いただければ幸いです。
慢性前立腺炎
どんな病気?
前立腺炎とは前立腺の中で炎症が生じた状態で、細菌が前立腺に付いて起きる「細菌性前立腺炎」と、細菌がない「非細菌性前立腺炎」 があります。
比較的若い世代の30-40歳代に多く見られます。
慢性の場合熱もなく症状も軽いことが多いので、気づかない場合もあります。
なぜ細菌が?
細菌が前立腺内に侵入する理由は、前立腺液の中に糖分が含まれているから。
精液は、精子+前立腺液で構成されています。その内の前立腺液の役割は、精子が泳げるよう流動性を与えること。
そうやって精子が泳ぎ続けるためには、エネルギーつまり糖分が必要なので、前立腺はその糖分を与え続けているのです。
しかし糖分は、細菌にとっても栄養になります。なので細菌は、そのエネルギーを貪るべく前立腺内に侵入してしまうのです。
原因は?
長時間のデスクワークや乗り物移動、自動車運転、自転車・バイクの運転(サドルの刺激)、疲労、ストレス、飲酒、冷え など
どんな症状?
排尿症状:頻尿、残尿感、尿の勢いが弱い、排尿後尿が漏れてくる、排尿痛、尿道の違和感
腹部症状:下腹部、足の付け根、会陰部(肛門の前)の鈍痛、違和感、不快感
その他:睾丸の鈍痛や不快感。陰のうの痒み。下肢(特に太もも)の違和感、しびれ感。勃起障害(ED)。
検査は?
泌尿器科にて、直腸診や尿検査(白血球を調べて炎症細胞があるかどうか)、尿細菌培養検査(細菌の有無)、性行為がある場合は、尿のクラミジア検査
治療は?
抗生物質、植物製剤(セルニルトン)、漢方薬などを服用。
通常2-4週間で症状は治まりますが、完全治癒までに数ヶ月単位の治療が必要な場合もあります。
また治癒・再燃を繰り返すこともあるため、日常生活の中で注意が必要です。
予防方法は?
●長時間のデスクワークや車の運転の時は、1-2時間毎に席を立つ、車から降りる。
●自転車、バイクは最もリスクが高いのでなるべく避ける。
●疲れやストレスをためない。
●アルコールは控える。特に症状がある時は飲まない。
●下半身を冷やさないように気をつける。(温める場合は睾丸を避けて)
注意点は?
◎前立腺炎にかかっている時は性交渉はしてよいか?
前立腺炎治療中は、細菌がいなければ性交渉可能です、細菌がいる間は控えてください。
クラミジア感染の場合は、治療後クラミジアが消えていることを確認してからにしましょう。
マスターベーションによる射精は問題ありません。
◎前立腺炎は不妊の原因になりますか?
精液のほとんどは前立腺や精嚢腺の分泌液で、精子の快適な環境を保っていますが、前立腺に炎症があると精液の成分が変化するため、精子の運動能が低下して不妊の原因になることがあります。
ただし、精子自体には異常は起きないので、妊娠しても胎児に影響が出る心配はありません。
日本不妊カウンセリング学会認定 不妊カウンセラー 松村恭子
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ながいきや本舗店長で日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの松村と申します。
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