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妊活ブログ:赤ちゃんの健康は妊娠前の食生活から

こんにちは。神戸の老舗妊活サポート専門ショップ「ながいきや本舗」店長兼不妊カウンセラーのマツムラです。

ようこそ、妊活ブログへ!今回も最後までお付き合いくださいね。

 

さて今日、facebookを眺めていたら、こんな文字が目に飛び込んできました。

「DOHaD説」

調べてみたら、英語の「Developmental Origin of Health and Disease」の略で、日本語だと 「成人病胎児期発症起源説」という難しくて長い言葉。

簡単にいうと「ひとの健康は胎児期から決まる」ということ。
これは実は、21世紀最大の医学学説と言われているそうです。

日本の第一人者の福岡秀興先生によると

成人病に関係する遺伝子の働きを調節するメカニズムの多くが、受精時、胎児期から生後1年くらいまでの間に決まる、と言われていて、その間、胎児や新生児のメカニズムであるエピジェネティクス(後天的に決定される遺伝子的なしくみ)が変化して、成人後に病気のリスクが高くなります。

そのようなリスクをもって生まれた赤ちゃんが、出生後の生活習慣に問題があった場合、それが引き金とあんって、成人病などを発症します。

このように、出生前のエピジェネティクスの変化と、出生後の生活習慣という二段階を経て、成人病などは発症しているのです。

決して現在の生活習慣だけでなく、胎児の時にその種は出来ていて、それを持って生まれているのです。

そこで問題となるのがが、低出生体重児です。
今、日本で急激に増えていると、産婦人科の先生も警鐘を鳴らしています。

低出生体重児とは、出生体重が2500g未満の赤ちゃんを指しますが、2008年にはその比率が約10%に達しました。

これだけ低出生体重児が増えている原因の一つは、お母さんの子宮内環境があまりよくない、ということが挙げられるそうです。

つまり、お母さんが栄養不足。

え、この飽食の時代に??

でも確かに、巷には「細い方がいい」神話が渦巻いていますね。
街に出ると、もう私から見たら「ほっそー、何食べてんの??」と、思わずツッコミを入れたくなるような若い子が、うじゃうじゃいます。

また最近の妊婦さんには、体重を増やすのはあまり良くない、と体重制限が課されています

こうして、妊娠前、妊娠中に渡り「細くあれ」がもてはやされているのです。

でも、そもそも、低体重出生児って何が良くないの?

前述の、福岡秀興先生によると、出生体重は間接的ではありますが、子宮内環境を示す指標。
なので、低体重出世児が増えている、ということは、それだけ疾病のリスクを持った子供たちがふえている、ということになるそうです。

例えば、第二次世界大戦終了直前の1944年、オランダでは、何人も飢餓で亡くなる方が出るくらい、食糧が非常に不足しました。
そのとき妊娠中だった母親から生まれた子供の多くは、成人病を発症したとの追跡調査が発表されています。

またこれをふまえ、世界的な大掛かりな研究で、出生体重が小さくなると

○ 虚血性心疾患
○ 二型糖尿病
○ 本態性高血圧
○ メタボリック症候群
○ 脳梗塞
○ 脂質異常症
○ 神経発達障害

のリスクが高くなることがわかってきたのです。

先程も言ったように最近は、「小さく産んで大きく育てる」傾向にあります。

それが、母体と胎児の健康維持のためならそうすべきですが、極端に解釈してしまって、妊娠中でもカロリー摂取が極端に少なくなると、おなかの赤ちゃんは、当然望ましくない栄養状態で発育して、小さく生まれます。

小さく生まれると、お母さんは大きくなるように、とどんどん栄養を与えるので、赤ちゃんの体重は急激に増える。

おかあさんのおなかの中で、栄養状態が良くなかった赤ちゃんは、そのおなかの中にいる間に、低栄養の環境に適応したメカニズムを作って生まれてきます。(すごい順応性!!)

なので、生まれた後、逆に栄養過多になってしまうと、適切にそれに反応できず、かえって疾病のリスクを高くしてしまうのです。

実は、日本産科婦人科学会は、2011年に出した「酸婦人科診療ガイドライン 産科編2011」の中で

「厳しい体重管理を行う根拠となるエビデンスが乏しく慎重な姿勢が求められる」

と言っています。

つまり、厳しい体重制限はそれほど必要ではないのでは?と疑問を呈しているのです。

厚生労働省も、2006年の「妊産婦のための食生活指針」で、低出生体重児を産まないために、妊婦酸は望ましい範囲で体重制限をしましょう、と言っています。

もちろん「肥満」もよくありません。
肥満は出産のリスクを増やします。
でも「やせ」もよくない。
当たり前ですが、やはり「適正」であることが大事です。

福岡先生も、妊娠中の体重管理は、その人ごとに個別に対応しなければいけないし、体重はあくまでも子宮内の栄養状態を示す一つの指標に過ぎませんが、一番大切なのは、赤ちゃんの遺伝子を調整する栄養素として、妊婦さんがどのようなものを摂取すべきか、ということだとおっしゃっています。

そして、その食生活は、妊娠したから変えたらよいものではないですし、妊娠したから急に変えられるものではありません。

食生活の嗜好は、これまでの人生で長い時間かけて身に付いたものですから、そう簡単に、急に、変えることは本当に大変です。

なので、妊娠前から、妊娠を望むときから、バランスが取れた、適正量の食事内容に、少しずつ変えていく必要があります。

そう、もう今から、赤ちゃんの人生まで左右しているのです、未来の母は。

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