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春の養生

春の養生

漢方(つまり日本の東洋医学。漢方薬だけでなく鍼灸なども含みます)の世界では人間を含め、自然界の全ての生物は気候の変化の影響を受けていてその季節にあった過ごし方をすることで、その季節を快調にすごせたりするだけでなく次の季節のための基礎をつくることができる、と言われています。

例えば、植物。

春、気候が暖かくなると「生」気もとても旺盛になり、植物の種子も芽「生」えはじめます。

夏は温度が高いので、植物の生「長」はとても盛んになります。

土用(長夏)は湿潤で花は実を結ぶ変「化」をします。

秋は、乾燥して涼しくなるので実は成熟し「収」穫されます。

冬になると、葉は枯れて落ち(「蔵」)、翌年の再生を待ちます。

このように、「生」「長」「化」「収」「蔵」の変化はすべての生物の生長と発育の規律。もちろん人間も、当てはまります。

つまり人間も、この自然の規律に合わせていくと、快適に元気に健康に毎日過ごすことができるのです。

では今「春」真っ盛りですが、春はどのような過ごし方をすればいいのでしょうか?

ちなみに「春」は、立春から始まり、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨を経て立夏までの3ヶ月をいいます。

その間、私たちの過ごし方としては

1)夜更かしはいいけれど、朝は早めに起きて春の朝日をからだ一杯に浴びましょう。

2)意欲が湧いてくる時期です。湧いてきた意欲は、のびのびと成長させましょう。へんに抑えつける必要はありません。また、人のやる気も奪っていけません。

3)生活が変わる時期です。ストレスを溜めないように、気分転換をしましょう。

4)気温の変化が激しいので、薄着を控えましょう。特に下半身は冷やさないようにしましょう。

が挙げられますね。

運動も、あまり激しいものではなくて、ウォーキングなどの「ゆったり」系がおすすめです。

また食べ物は「甘」を多く「酸」を少なく。新鮮な野菜をたっぷり取りましょう。

実は「春」は風がよく吹き(春一番なんかそうですね)、風が「寒」と連れてきたりするので自律神経のバランスがとりにくく、体調管理が難しい時期です。

なのでとにかく、暖かくなったからといって急に焦らず、ゆっくりのんびりのびのびと、自然の息吹を感じながら、自然体で過ごすのがいいようですよ。


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